こんにちは、樋口です。書き込みありがとうございます。
間違っているところは見当たらないように存じます。
ただ、分野や紙幅にもよるのですが、もう少し技術的な説明であったり、何の
ためにその手法を使うのかや、その手法を使う正当性についても記述できれば、
なお良いかもしれません。また、もしもレビュアー/レフリーの心証というよ
うなことまで考えるのでしたら、もう少し1文を短く簡潔にしたり、平易な言
葉をお使いになっても良いかもしれません。
> これらのデータをもとに,最小出現語数に至らない語句を取り除き,出現パ
> ターンの似通った語句,すなわち共起の程度が高い語を選んだ語句の繋がり
> や関連語句の出現頻度を視覚的に空間に表したものが共起ネットワーク図(
> 図1)になる。
あくまで例えばですが、この部分は私であれば以下のように書くかもしれませ
ん。
> 次に、共起する語の組み合わせに注目することで、データ中にどのような主
> 題が多く出現していたのかを探る。○回以上出現していた語を用いて、同じ
> 回答の中によく一緒に出現する語、すなわち共起する語を線で結んだ「共起
> ネットワーク」を作成した(図1)。ここでは円が大きいほど語の出現回数
> が多いことを示す。
この手法を使う意図やその正当性について、私であればもう少し、以下のよう
に書いておくかもしれません。ただし2文目については、中心性やサブグラフ
検出等のネットワーク分析の手法を使っていない場合は不要でしょう。
> このように共起する語を線で結んだネットワークを描くことで、共起の構造
> を視覚的にあらわす方法は、内容分析の分野で古くから利用されている
> (Osgood 1959: 68)。また、視覚的に示すだけでなく、ネットワーク分析
> の指標を用いることで、データ中の主題をより詳しく探索することができる
> (Danowski 1993)。
技術的な情報は注にまわすことになるかもしれませんが、私であれば、以下の
ように書いておくかと思います。中心性の表示やサブグラフ検出を行った場合
は、その方法についても書きます。
> 共起の程度はJaccard係数を用いて測定し、共起の強い順に○ペアを線で結
> んだ。また語の配置にはFruchterman & Reingold(1991)の方法を用いた。
クラスター分析については、以下のような点を追加しておかれると、なお良い
かもしれません。
・「共起する語のグループを見つけることで、主題を探索できる」こと
・「(共起ネットワークよりも)様々な分野で広く用いられ、挙動がよく知ら
れている」こと
・使用したクラスター化法
・使用した距離係数
以上、あくまでご参考までに。なおOsgood(1959)を始めとする文献の書誌は
マニュアルの「文献」ページをご覧ください。