こんにちは、樋口です。書き込みありがとうございます。
どのようにお答えすればよいか思案していて、少しお時間いただきました。
> 共起ネットワークの線が活発に絡み合っている幼稚園と、円が点在して
> ネットワークの線がつながっていない幼稚園では、単純比較して前者の
> 幼稚園の方が、会話が活発に行われていると読み取ってもよいのでしょ
> うか?
これは「活発」という言葉の定義次第かなと思います。
円が点在しているということは、それらの言葉はあまり他の言葉と一緒に議論
されていなかったということでしょう。例えばAとBとCが個別にそれぞれ話題
にあがったけれど、AとBとCとを関連づけた議論や、AとBとCの関係についての
議論は少なかったことが考えられます。
逆に、線が絡み合っているということは、AとBとCとを関連づけた議論が多く
あったのでしょう。
ですから個人的な感覚では、活発かどうかというよりも、「個別に語るのか」
「一緒に関連づけて語るのか」という議論の内容・質に違いがあったのかなと
いう気がします。
議論の「活発」さについては、共起ネットワークの形状よりも、発言数や文字
数が多いかどうかで見た方が良いかもしれません。
> 1.職階(園長、主任教諭、教諭)の違いによる発言内容の差
> 2.カンファレンスの中身が誰かに集約されているスタイルか(園長か司会
> 者、または、ほかの参加者か)
> 3.会話のやりとり(誰から誰に)がどのように展開したか
こうした分析については堀田秀吾先生のご本がとてもご参考になるのではない
かと思います。
『法コンテキストの言語理論』
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裁判官と裁判員とで発言内容がどう違うかや、議論のあり方についての分析が
なされています。こちらのご本の「裁判長・右陪審・左陪審・裁判員」といっ
た言葉を、「園長・主任教諭・教諭」に置き換えながらお読みになってみては
いかがでしょう。