Re: クラスター分析と対応分析の結果の見方について[追記あり] (HIGUCHI Koichi) KH Coder 旧掲示板
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  [No.2863] Re: クラスター分析と対応分析の結果の見方について[追記あり] 投稿者:HIGUCHI Koichi  投稿日:2017/01/13(Fri) 15:48:32

こんにちは、樋口です。書き込みありがとうございます。

> クラスターのNodeの縦軸上の「高さ」の違い

クラスター分析の結果(デンドログラム)における上下の位置関係については、
解釈しないでください。意味を読み取ることは難しいです。デンドログラムを
作る時の並べ方に依存する部分もあり、「人工的」な面が強いです。

「抽出語Aと抽出語Bは、出現パターンが似ていたのか違っていたのか」「AとC
ではどうか」「CとDでは」といったことを読み取りたい場合、多次元尺度法の
方がお勧めです。

>> 対応分析に関しては、(中略)
> 方向的には一方向に並んでいるものが特徴的だ

http://www.slideshare.net/khcoder/kh-coder-28776074/21
たとえばこの結果をご覧いただくと、「上_先生と私」と「先生」が原点から
見て同じ方向にあります。ここから、「先生」は「上_先生と私」に特徴的だっ
たことが分かる、という意味でお書きになったなら、その通りです。(原点から
見て同じ方向にあることを、「一方向に並んでいる」とお書きになったのでしょ
うか?)

次に、上の分析例の「先生」のように、原点から離れている語ほど、特徴的だっ
たというのは、お書きになった通りです。

> 原点からの距離があり、より「上」に布置している方が特徴的なものと考え
> てよろしいでしょうか。

これは対応分析の結果として得られるプロットの上の方とか、下の方とか、そ
う意味でしょうか。上でもなく下でもなく、中間あたりですと、原点に近いと
いう意味で、特徴の薄い語であることは考えられます。しかし、「上だから」
「下だから」といったことは関係がありません。原点から見て、上に離れても
下に離れても同じことです。

もっと書くと、対応分析の結果は、コンピュータのOSやCPUが異なれば、上下
に反転したり、左右に反転したりすることがあります。反転した場合も、原
点からの方向と距離をみる形で解釈していれば、同じ内容を読み取れるでしょ
う。

> 距離の比較

個人的には、対応分析の結果を見て、布置されたもの同士の距離を解釈するこ
とは、お勧めしておりません。原点から見て似た方向にあるか、違う方向にあ
るか、そして原点からの距離はどうかといった解釈の方がお勧めです。

その上で、変数の値同士であれば(この場合「1」「2」「3」「4」間であ
れば)、距離を見ても良いかもしれません。そうした距離を解釈したい場合に
は、対応分析画面の「スコア」というオプションを、デフォルトの「標準化」
ではなく「対称」にしてください。


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