Re: 共起ネットワークのレイアウトについて (HIGUCHI Koichi) KH Coder 旧掲示板
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  [No.862] Re: 共起ネットワークのレイアウトについて 投稿者:HIGUCHI Koichi  投稿日:2011/10/28(Fri) 23:39:13
Re: 共起ネットワークのレイアウトについて (画像サイズ: 1260×629 37kB)

こんにちは、樋口です。書き込みありがとうございます。

詳細が気になるくらいにまで使いこんでいただき、またマニュアルを詳細にお
読みいただき、大変光栄に存じます。

> Fruchterman & Reingold、Kamada & Kawai

Fruchterman & Reingoldでは、つながっていないノード間には反発力が働くの
で、直接つながっていないノード間に距離が空きます。Kamada & Kawaiではこ
れがありません。

語と語のネットワークであれば、つながっていないノード間に距離が空いた方
が、内容を読み取りやすいように思います。したがってFruchterman & Reingo
ldを利用することにしました。

しかし語と変数のネットワークでは、全体の構造が単純になりがちです。こう
した場合には、反発力が無い方が、全体の構造の単純さがそのままレイアウト
あらわれる感があります。その例として、添付の画像をご覧下さい。Fruchter
man & Reingoldでは反発力が働いて、つながっていないノード間に距離が空き、
結果として全体の印象が複雑になっているように思います。こうした場合には、
全体の構造を読み取り安いKamada & Kawaiの方が適していると考えました。

> レイアウトとノードカラー

それぞれの計算処理は、別の人が別の論文で提案しているものです。そのため、
果たしてどの程度まで共通している部分があるかは、にわかには何とも言えません。

おそらく、レイアウトとノードカラーの整合性を感じられるということは、計
算処理が意図通りに上手く行ったということでしょう。

例えば、次数中心性が高い(エッジの数が多い)ノードは、中心の近くに配置
しないとレイアウトが崩れるでしょう。したがって、上手くレイアウトがされ
ていれば、いかにも中心付近のノードの次数中心性が高くなるでしょう。

また、上手くレイアウトがなされていれば、「ここを通らないと余所に行けな
い(媒介中心性が高い)」ノードは、それと分かる位置にあるでしょう。カラ
ーを媒介中心性にしたときに、そのノードの色が赤ければ、レイアウトとノー
ドカラーが整合していると感じられるでしょう。

サブグループ検出も同様です。レイアウトが上手く行けば、互いに密につなが
っているグループは固まって配置されているでしょう。そして、サブグラフ検
出(密につながっているグループの検出)も上手く行ったならば、同じ色のノ
ードがある程度は固まって配置されることになるでしょう。

以上、ご参考になる部分がありましたら幸いです。


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