Re: 項目間の関連を分析するためのデータ整形と手法 (HIGUCHI Koichi) KH Coder 旧掲示板
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  [No.729] Re: 項目間の関連を分析するためのデータ整形と手法 投稿者:HIGUCHI Koichi  投稿日:2011/01/12(Wed) 01:13:12

こんにちは、樋口です。書き込みありがとうございます。

お書きいただいたように、3つの別々のファイル/プロジェクトとしてKH Coder
に読み込んでいただくのが良いと思います。その際、無回答・欠損値が空行
になっていると、KH Coderはその行を無視してしまい(=ケース数が減り)、
3種類の自由記述の対応が取れなくなるのでご注意下さい。空行ではなく、
「.」ピリオド1文字などに変換しておくと良いでしょう。

以下のような形でHTMLタグの階層性を使えば、1つのファイルにまとめること
もまったく不可能というわけではありません。しかし、現状のKH Coderの仕様
では、3つの別々のファイルとして登録した方が分析しやすいと思います。
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<h1>回答者1</h1>
  <h2>設問1</h2>
    ・・・回答内容・・・
  <h2>設問2</h2>
    ・・・回答内容・・・
  <h2>設問3</h2>
    ・・・回答内容・・・
<h1>回答者2</h1>
  <h2>設問1</h2>
    ・・・回答内容・・・
----------------------------------------------------------------------

分析の手順も、まさにお書きいただいたような形になろうかと思います。

仮に私であれば以下のようにするかもしれませんが、あくまで微修正にすぎず、
基本的にはまったく同じです。

----------------------------------------------------------------------
■手順1
Q1-Q3の回答をそれぞれ別のデータとしてKH Coderに読み込む。その際、無回
答はピリオド1文字「.」等に変換しておく。

■手順2'
Q1とQ2について、頻出語リストやクラスター分析・MDS等を使ってキーワード
を確認し、コーディングルールを作成する。

■手順3'
「コーディング結果の出力」を行い、コードに関する2値変数を出力する。

■手順4'
ExcelやSPSSなどを使って、複数の2値変数を1種類のカテゴリー変数に変換す
る。値が1なら「糖質・脂質への配慮」、2なら「運動習慣」、3なら「生活リ
ズム」といった、多値カテゴリー変数にまとめてしまう。これによってQ1で1
つ、Q2でもう1つ、あわせて2つのカテゴリー変数を作成。

※細かく区分したり、大きくまとめたりといったバリエーションを作成して、
Q1で2〜3種類、Q2で2〜3種類のカテゴリー変数を作っても良いかもしれません。

■手順5'
Q3のファイルを登録したKH Coderのプロジェクトに、外部変数として上記2つ(?)
のカテゴリー変数を読み込みます。そして、抽出語の対応分析や「関連語探
索」を使い、上記2つのカテゴリー変数の値によって、いかにQ3の回答が変化
するかを観察します。

※ここまでで分析が完了する場合もあると思います。

■手順6'
ここまでの分析結果を参考にしつつ、必要に応じて、Q3についてもコーディン
グルールを作成します。そして「コーディング結果の出力」を行い、Q1・Q2の
コーディング結果とあわせて統計ソフトウェア上で分析を行います。
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以上、あくまで「私だったら」という手順ですし、お書きいただいた手順と基
本的には同様のものです。違いはかなり微妙で、もはや好みの違いくらいかも
しれません。多少なりともご参考になりましたら幸いです。


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