こんにちは、樋口です。書き込みありがとうございます。
■クラスター分析について
> Q1とQ2についてそれぞれの指導グループ対象にクラスター分析をしたのは、
> 個々のグループでの「問題の解き方」と「効果」を確認するためです。
アイデアとしては悪くないと思いますし、ご自身でデータ内容を把握するため
の分析としては実行しても良いと思います。
しかし、この形では、クラスター分析の結果が8つ(4グループ×2種類の設問)
出るのではないでしょうか。8つのクラスター分析の結果を学会発表や論文に
掲載することは不可能だと思います。また4つとか8つの結果を人間が見比べる
のはかなり大変で、きちんと解釈できるかどうかも分かりません。
したがって、全グループのQ1への回答と、全グループのQ2への回答と、それぞ
れを対象にして合計2つのクラスター分析にしておいた方が良いと思います。
■対応分析について
> 2つのグループを対象にコレスポンデンス分析をして異なる学習方法または
> 指導方法間での異なりをみるためです。
グループ間の違いを見るためにクラスター分析を行なうのは良い考えです。
■分析の進め方について
上記のようにクラスター分析 → 対応分析の順で分析を行なうのが1つの方法
でしょう。この場合、クラスター分析では例えば「声」「出す」「覚える」の
3語がクラスターを形成していれば、「声に出して覚える」というような回答
が多かったものと推論できます。クラスター分析の目的は、どんな回答が多
かったのかを見ること、あるいはどんな「解き方」「効果」が多かったのかを
見ることです。
その上で、グループ間の違いを対応分析で見るということになります。対応分
析で「このグループには語Aが特徴的」と分かっただけでは、グループの特徴
が分かりにくい場合もあると思います。ですが、クラスター分析で語Aが他の
どんな語と一緒に使われていたのを見ることで、グループの特徴を理解しやす
くなるでしょう。
こうした分析の進め方を、こちらの書籍の第9章で行なっています。クラスター
分析の代わりに共起ネットワークを用いていますが、上記のような考え方は同
じです。よろしかったらご参考になさってください。
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■その他、お書きいただいた内容について
> 結果としてはクラスター分析では各カテゴリー間の距離を示し、同じように
> コレスポンデンス分析でも距離の近さに基づき各カテゴリが示されるかと思
> いましたが、そうではありませんでした。
ここでお書きになっているクラスター分析の「カテゴリー」や「距離」とは、
どういうものをお考えだったのでしょうか?
対応分析に関しては、原点からの方向と距離が重要である点にご注意ください。
> コレスポンデンス分析ではこちらが意図していた各指導間の異なりが示され
> ていたような感じがしました。
対応分析に関しては成功という様子でしょうか。
もし次回以降にご投稿いただく際には、字下げか行開けで段落を区切り、分か
りやすい書き方を工夫なさってください。